本屋やネットで見かける「電子版もあります」の表示。
便利そうだとは思うものの、電子書籍とは結局どこで買って何で読むものなのか、買った本はずっと自分のものになるのか、はっきり分からないままではありませんか?
この記事では、電子書籍の仕組み、読み方、種類、主なストア、紙の本との違いを、初めての人向けに順番に解説します。
読み終えると、自分が電子書籍に向いているかどうかと、どのストアから始めればいいかが判断できるようになります。
実際に始める手順は電子書籍の始め方|端末・ストア選びから最初の1冊まで5ステップにまとめています。
電子書籍とは、スマホやタブレットで読むデータ化された本

電子書籍は、本の中身を紙ではなくデータにしたもので、専用のストアで買い、アプリや専用端末の画面で読みます。
紙より安く、場所を取らず、買った瞬間に読めます。
その代わり、人に貸したり、読み終わって売ったりはできません。
英語では「ebook(イーブック)」と呼び、日本でも「電子ブック」「デジタル書籍」とほぼ同じ意味で使われます。
電子書籍とは何かを一言で言えば、「紙の代わりに画面で読む本」です。
紙の本と何が同じで何が違うのかを、最初に表で押さえておきます。
| 項目 | 電子書籍 | 紙の本 |
|---|---|---|
| 買う場所 | 電子書籍ストア(Kindle・楽天Koboなど) | 書店・通販 |
| 届くまで | 数秒(ダウンロード) | 店で買えば即日、通販なら数日 |
| 読む道具 | スマホ・タブレット・パソコン・専用端末 | 不要 |
| 保管 | 場所を取らない。何百冊でも重さゼロ | 本棚が要る |
| 貸す・売る | できない | できる |
| 価格 | 紙より安いことが多い。セールあり | 定価 |
電子書籍の仕組み

ストアで買って、ダウンロードして、アプリで表示する
電子書籍の流れは、ストアで本を選んで購入し、本のデータをスマホやパソコンにダウンロードして、そのストアのアプリ(ビューワー)で表示する、という3段階です。

データの形式は主に2つあります。
小説やビジネス書のように、文字サイズを変えると行の折り返しも変わる「リフロー型」と、漫画や雑誌のように紙面をそのまま画像にした「固定レイアウト型」です。
リフロー型は小さいスマホでも文字を大きくして読めますが、固定レイアウト型は紙面をそのまま縮小するので、画面が小さいと文字が読みにくくなります。
漫画や雑誌をスマホで読むと文字が小さいのは、この形式の違いによるものです。
買っているのは「本のデータ」ではなく「読む権利」
ここが電子書籍でいちばん誤解されやすいところです。
電子書籍を買っても、本のデータそのものが自分の手元に自由に残るわけではなく、そのストアのアプリで読む権利を買っています。
多くの本には「DRM」という複製を防ぐ仕組みがかかっていて、買ったストア以外のアプリでは開けません。
Kindleで買った本を楽天Koboのアプリで読むことができないのは、このためです。
買った本を手放したいときや、自分で書いた本を売りたいときは電子書籍を売る方法|買った本は売れない理由と自分の本を売る手順で整理しています。
電子書籍のサービス終了で買った本はどうなる?
ストアがサービス終了すると、買った本が読めなくなる可能性があります。
大手のストアでは、終了時に他のストアへの引き継ぎやポイントでの返金が行われた例もありますが、紙の本のように「一度買えば永久に手元にある」とは言い切れません。
電子書籍を読む方法(端末とアプリ)

スマホ・タブレット・パソコン・専用リーダー
電子書籍を読む道具は4種類あり、どれか1つあれば始められます。
- スマホ:いちばん手軽。
小説やビジネス書なら十分読める
- タブレット:画面が大きく、漫画や雑誌が読みやすい
- パソコン:ストアのアプリかブラウザで読める。
資料や技術書向き
- 専用リーダー(Kindle端末・Kobo端末など):紙のような電子ペーパー画面で目が疲れにくく、電池が数週間もつ
初めての人は、手持ちのスマホで始めるのがいちばん失敗がありません。
専用リーダーは、読む量が増えて目の疲れが気になってから買えば間に合います。
ビューワー(アプリ)はストアごとに違う
電子書籍を読むアプリは、ストアごとに専用のものが用意されています。
Kindleで買った本はKindleアプリ、楽天Koboで買った本は楽天Koboアプリ、という具合です。
アプリの違いや選び方は電子書籍ビューワーとは?ストア専用と汎用の違いと選び方で詳しく比べています。

アプリの基本操作はどのストアもほぼ同じで、画面の端をタップしてページをめくり、真ん中をタップするとメニューが出て、文字サイズや背景色を変えられます。
ハイライトやしおり、辞書もたいていのアプリに付いています。
パソコンのブラウザでKindle本を読みたいときはKindle Cloud Readerとは?Kindle for Webの使い方と注意点をご覧ください。
電子書籍の種類(ジャンルでストアの得意が違う)

電子書籍で読めるのは小説だけではありません。
漫画、雑誌、写真集、ビジネス書、参考書、専門書、絵本まで、紙で出ている本の多くが電子化されています。
ジャンルによって、強いストアが違います。
- 漫画:ebookjapan・コミックシーモア・BookLiveなど漫画特化のストアが品ぞろえと割引で強い。
Kindleも多い
- 小説・ビジネス書:Kindleと楽天Koboが中心。
読み放題(Kindle Unlimited)の対象も多い
- 雑誌:読み放題サービスと相性がよく、月額でまとめて読む人が多い
- 参考書・専門書:固定レイアウトが多いので、タブレットやパソコンの大きい画面向き
ただし、すべての本が電子書籍化されているわけではありません。
古い本や一部の出版社の本は紙でしか手に入らないことがあります。
あわせて読みたい:Kindleとは?本・端末・読み放題の3つの意味と始め方をやさしく解説
主な電子書籍ストア

日本で使える主なストアと、それぞれの向いている人をまとめます。
| ストア | 運営 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Kindle | Amazon | 迷ったらここ。Amazonの電子書籍で、品ぞろえ最大級。セールと読み放題が充実 |
| 楽天Kobo | 楽天 | 楽天ポイントを貯めている人 |
| ebookjapan | LINEヤフー | 漫画中心でPayPayを使う人 |
| コミックシーモア | NTTソルマーレ | 漫画中心で試し読みや読み放題を使いたい人 |
| BookLive | BookLive | 漫画中心でクーポンを使いたい人 |
| honto | 大日本印刷 | 紙と電子を同じアカウントで管理したい人 |
ストアをまたいで本は移せないので、最初の1つはよく使うサービスやポイントに合わせて決めてください。
無料本や試し読みだけなら、複数のストアを使い分けても困りません。
電子書籍と紙の本の違い

向き不向きを判断するために、紙との違いを5つに絞ります。
- 価格:電子のほうが1〜2割安いことが多く、セールでさらに下がる。
ただし新刊は同じ価格のこともある
- 発売日:紙と同時が増えたが、電子版が数週間〜数か月遅れる本もまだある
- 所有:紙は物として残り、貸せる・売れる。
電子は読む権利で、貸せない・売れない
- 目:スマホの液晶で長時間読むと疲れやすい。
専用リーダーなら紙に近い
- 読みやすさ:文字を大きくできる、検索できる、暗い場所で読める点は電子が上。
「どのあたりまで読んだか」を手の感覚でつかみにくい点は紙が上

読みたい本が電子で見つからないときは電子書籍化されていない本の読み方|電子化されない理由と今後の見極めで、読み方をまとめています。
まとめると、読んだら終わりの小説・漫画・ビジネス書は電子書籍、書き込みながら何度も開く本や人に貸したい本は紙、という使い分けが現実的です。
電子書籍の買い方の基本

買い方はストアによって少し違いますが、流れは共通です。
- ストアのサイトかアプリで本を探し、「電子書籍」「Kindle版」など電子の形式を選ぶ
- 支払い方法(クレジットカード・ポイント・キャリア決済など)を選んで購入する
- ストアのアプリを開くと、買った本がライブラリ(本棚)に並ぶので、タップしてダウンロードして読む
1つだけ注意があります。
iPhone・iPadでは、Kindleをはじめ多くのストアのアプリ内で本を買えません。
Safariなどのブラウザでストアのサイトを開いて買い、アプリで読む、という流れになります。
最初の1冊は、無料本や初回クーポン、読み放題の無料体験を使えば0円で手に入ります。
使い勝手を確かめてから、お金を払うかどうか決められます。
電子書籍を誰かに贈りたいときは電子書籍をギフトで贈る方法|Kindleで贈れないときの代わりと対応ストアで、贈り方をまとめています。
よくある質問

電子書籍は無料で読めますか?
アプリは無料で、0円の本や漫画の1巻無料もたくさんあります。
有料の本を買うか、読み放題に加入したときだけお金がかかります。
読み放題は30日間などの無料体験があるサービスが多く、期間内に解約すれば料金はかかりません。
電子書籍は自分でも作れますか?
作れます。
文章をEPUBやPDFの形式にして、AmazonのKindle出版などのサービスに登録すれば、個人でも販売できます。
自分用に紙の本をスキャンしてデータ化する「自炊」という方法もありますが、他人に配ると著作権の問題になるので、あくまで自分で読む範囲にとどめてください。
図書館で電子書籍は借りられますか?
借りられる自治体が増えています。
「電子図書館」というサービスで、図書館の利用者カードがあれば、スマホやパソコンで期限付きで本を読めます。
対応しているかどうかは、お住まいの自治体の図書館のサイトで「電子図書館」を探してみてください。
電子書籍は印刷できますか?
基本的にできません。
ほとんどの電子書籍には複製を防ぐ仕組みがかかっていて、印刷やコピーの機能が制限されています。
資料として印刷したい本は、紙の本かPDF形式で販売されているものを選んでください。
電子書籍のebookという英語表記は同じ意味ですか?
「ebook」または「e-book」です。
読みは「イーブック」で、electronic book(電子的な本)の略です。
日本語でも「イーブック」「電子ブック」と表記されることがあり、電子書籍と同じ意味です。
電子書籍をAmazon(アマゾン)で買うならKindleですか?
そうです。
Amazonの電子書籍サービスがKindleで、Amazonの商品ページで「Kindle版」を選ぶとKindle本として買えます。
読むにはKindleアプリかKindle端末を使います。
Amazonで買い物をしている人は、同じアカウントでそのまま電子書籍も買えるので、最初のストアとして選びやすいです。
電子書籍のデータはどれくらいの容量ですか?
文字中心の本は1冊あたり数MB、漫画は1冊50〜100MBほどが目安です。
小説なら100冊入れても1GBに届きません。
読み終えた本は端末から削除しても購入記録が残るので、容量が心配なら消して、読みたくなったら再ダウンロードすれば大丈夫です。
まとめ

| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 電子書籍とは | 本の中身をデータにしたもの。ストアで買い、アプリや専用端末で読む |
| 仕組み | 買っているのは「読む権利」。ストアをまたいで本は移せない |
| 読む道具 | スマホ・タブレット・パソコン・専用リーダー。最初はスマホでOK |
| 主なストア | Kindle・楽天Kobo・ebookjapan・コミックシーモア・BookLive・honto |
| 紙との違い | 安い・場所を取らない・すぐ読める。貸せない・売れない |
電子書籍は「読む権利を買って、好きな画面で読む」というシンプルな仕組みです。
まずは無料の1冊で、自分の読み方に合うかどうかを試してみてください。

